【4．皇帝】と同じような赤い衣装をまとい背後には【2．女教皇】のカードのような二本の柱が描かれ、頭には三重冠、手には三重十字を持ち目の前の二人の信者たちに教えを説いています。
絵柄は【4．皇帝】のカードとよく似ていますが、【4．皇帝】は権力によって国を治めている反面この【5．法皇】は信仰による統治を表しています。右手の魔除けは聖職者のサインでもあり、指導者や助言者としてメンター的な存在だといえるでしょう。ルールを作る立場ではなく遵守することで平和が保たれるといったゆるぎない信頼と精神的な拠り所を意味するカードです。
【5．法皇】は【2．女教皇】と関連した意味合いがありますのでその二重性の部分も忘れず取り入れましょう。
恋愛
【正位置】祝福、敬愛、結婚を考えた交際、精神的な支えの恋、尊敬できる異性
モラル遵守の下、結ばれた交際や関係を意味します。真剣交際や絆が生まれるような関係性や出会いを表します。
【逆位置】秘密の関係、欲望、関係を持つ、忍び寄る、信頼できない、ハニートラップ、悪い下心
人には話せない関係や出来事、また欲望そのものを表します。秩序がなく非道徳的で奔放さを表現できるでしょう。
仕事
【正位置】よい契約、取引、教職、師匠、職人、法曹関係者、資格、信頼関係に重きを置く
法にまつわる職業の人を表現するときにも使います。信頼を基に関わることを重視している状態と言えるでしょう。転職や職業に迷ったときこのカードが出たら教師をはじめとする教育者、また法曹業界への転職、資格取得を目指すなどと読むとよいでしょう。
【逆位置】詐欺、約束を破る、信頼をなくす、信頼されない
秩序をもってやるべき仕事をまじめにこなせず信頼してもらえない可能性があります。問題の原因などを探っているときこのカードが出たら、仕事内容そのものだけではなく期日は守れているか、無礼な態度になっていないかなどにも目を向けてみましょう。
その他
【正位置】尊敬、カリスマ、期待される、説得力、道徳、宗教、伝統
信念を貫く姿勢や期待されていることなどを表したり、精神的に満足できている様子や支えてくれる存在を表したりします。心が満たされ信頼関係が結ばれている状態を表しています。
【逆位置】好意や善意に付け入る、不道徳、利用する、疑いの目
嘘や詐欺など人をだますような不道徳な言動を表す場合があります。
5．法皇まとめ
最初に書きましたが、カード自体は【4．皇帝】とよく似ていますが、絵柄の配置は【2．女教皇】に似ているものも多くあります。精神性の面を強く表現しスピリチュアルな世界ともつながります。
不道徳な快楽である不倫や浮気、仕事の面でも詐欺や金銭的な利益だけを表すこともありますが、信頼を裏切ることは相応の代償を支払わなければいけなくなる点は心に留めておく必要があるでしょう。
次は【7．恋人たち】をお伝えします。
